前歯のつめもの4

市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。

今日も前歯の治療を載せようと思います。昔の詰め物の周りから広がった虫歯です。ここには表側しか載せていないのですが、裏側が割と広がっていました。

削ったところ

真ん中の歯の間も同じようになっていたので、ここも同時に処置しています。

削ると、隠れている虫歯が出てきました。我々あるあるの発言で、「他の歯科医院通っていて、そこで虫歯がないと言われた」というのがありますが、私は基本的にそれを信じていません。今回のように隠れた虫歯があることなどザラだからです。そもそも、ドクターがきちんと精査したのかわからないし、ドクターだとしても何一つ見逃さないレベルの先生かどうかわかりません。そうなると、「虫歯ない」発言を真に受けると今回のようなケースは見逃すことになります。

時間がたって、知らずのうちに大きくなった虫歯になるほど、処置は大変になります。場合によっては、単なる虫歯治療では対応できなくなります。

処置前の写真をみて、ここまでの大きさと想像できますか?これは仮にレントゲンを撮ったとしても、はっきりわからないケースの方が多いです。歯と歯の境目の部分を隣接部といいますが、隣接は歯質が密になっているため、よほど大きくないとレントゲンで虫歯ありと断言できるレベルにはなりません。

最も有効なのは何か?肉眼での確認です。

詰め終わった写真です。

どうかこれを見ている方にお願いしたいのですが、きれいに処置が終わったから終了と思わないでください。ここで詰めているものは、所詮は人工物。いつか劣化します。一生このままということはないのです。だからこそ、今問題のない他の歯が、同じ様に悪くなる前にどうすればよいのか?を真剣に考えていただきたいです。

一度治療をすると、時間がたつと再治療というループに陥ります。それを長い期間問題起こらなくするのが自由診療。短い期間でやり替えるのが保険診療。そして、やり替えの際には一回りこれまでより大きく削ります。だから予防が最上位なのです。ただ、一般に予防処置といわれているものが予防と安易に考えるのは危険です。一人一人お口の中のリスク要因は違うからです。ご自身がどのあたりにどんなリスクがあるかを把握し、それにあった予防を考える必要があります。

関連記事

前歯のつめもの2
市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。 本日は先日のブログに引き続き、前歯の治療を載せようと思います。今回も前歯の治療です。 ↑間が茶色いのが見えると思います。写真では少し茶色いと感じる程度ですが、肉眼で見ると光が当たった部分に影がはっきりと見えるため、虫歯が隠れていると確信をもっています。(この写真だけでは、私もあ……
前歯のつめもの5
【東京メトロ東西線妙典駅 徒歩5分の歯医者】市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。 本日も治療の写真を載せたいと思います。外れたところをそのままにしていた方の治療です。 正面の写真です。ここからは色の変わった古いつめものが見えます。逆に外れているところは見えません。 裏側です。こちらが外れてしばらくその……
前歯のつめもの3
市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。 今日もまた、前歯の治療について書こうと思います。 処置前です、歯の昔の詰め物の周りの変色がわかるかと思います。実物を見ると、結構色の変化がすごいのですが、写真だとあまりわからない不思議(´・ω・`) 削ると、幸い神経方向には大きく広がっていませんでした。むしろ、歯……
前歯の治療5
【東京メトロ東西線妙典駅 徒歩5分の歯医者】市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。 今回は久しぶりに治療の記事を書きます。 基本的に、私が治療の記事を載せる理由は、患者さんが「虫歯はないと思っていた」という声を聞くことが多いからです。虫歯がないと思った理由を聞くと、痛みがないから、という理由が圧倒的に多いですね。それから、見……