治療でできること、できないこと

【東京メトロ東西線妙典駅　徒歩５分の歯医者】
市川、妙典の歯科医院、めぐりデンタルクリニックの梶原です。

↓でも書いた内容とかぶる所がありますが、スルーされがちな内容なので定期的に書いていこうと思います。

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治療には限界があります。

大前提として、「治療で何とかなる範囲内だから治療をできる」という事です。当たり前のことのように思えますが、身近なもので例えて説明しようと思います。

①自分が頑張った大会でもらった賞状があるとします。その端っこが少し切れました。どうしますか？

ちょっと切れたのならば、テープで止める。あるいは何もしない。そういう対応をするのではないでしょうか？

では、この賞状を誰かがびりびりに破いたならばどうでしょうか？頑張ってつなぎ合わせてもとに戻す。あるいは、諦めるという選択が出てくるのではないでしょうか。

シュレッダーに賞状を入れられてしまったらどうでしょう。いくら自分が頑張ってもらったものとはいえ、諦めることになるのではないでしょうか。

②自分の思い入れのある財布があるとします。

カード入れ、お札入れのところが壊れました。補修して使うでしょうか？買いなおすという考えの人が多いのではないでしょうか。

今、①賞状と②財布の例をあげました。こちらが意識したのは、替えのきくもの・きかないもの、それらが壊れた時、です。しっくりこなかった方はそういう例をご自身の中であげていただけたらと思います。

壊れた程度により、対応は変わりませんか？また、ある程度以上では「どうしようもない」という考えが出ますよね。これが口の中の治療でもある、という事です。「口の中がおかしくなれば、歯医者に行けばすべて何とかなる」と思われがちですが、そもそもの出発点で限界がある、という事を理解していただきたいのです。

また、財布の例では替えのきくものですが、口の中のものは基本的に変えはききません。ただし、歯がダメになればインプラントという手段はあります。入れ歯もありますが、噛む力や違和感が出ることを考えますと、インプラントには及びません。顎の骨がなくなった場合は、代わりになるものはありません。ひどく生んでいる場所を放置すると、顎骨壊死が起こりますが、そこで壊死した骨は再生しません。薄い骨となり、骨折のリスクを負ったまま生きることになります。できることは、ボルトで残った骨をつなぐ、といった方法になります。

問題があって、こちらが治療を提案するのは、何とかなる範囲だからです。ある程度を超えた瞬間に「諦めてください」と告げることになります。自己判断で治療を拒否し続ける方がおりますが、その場合、治療する身としては何もできませんし、本当にどうしようもない段階になっていらっしゃっても、「何もできません」と告げるしかないのです。

だからこそ、どうにかできる段階の方々には、どうしようもなくなる前に手を打っていただきたい、というのが我々の思いです。

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めぐりデンタルクリニック